不思議の国のアリス

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『不思議の国のアリス』は、イギリスの数学者チャールズ・ラトウィッジ・ドドソン がルイス・キャロルの筆名で書いた児童小説。1865年刊行。 幼い少女アリスが白ウサギを追いかけて不思議の国に迷い込み、しゃべる動物や動くトランプなどさまざまなキャラクターたちと出会いながらその世界を冒険するさまを描いている。

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13ページ
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    • アリス
      白ウサギを追いかけて、不思議の国に迷い込み、様々な冒険をすることになる少女。本作中では年齢は明言されないが、おそらく7歳に設定されている。物語で明らかになる家族は姉のみ(『不思議の国のアリス』でアリスの兄の存在を示唆する台詞がある)。彼女の自慢の飼い猫で、うっかりその話をしてネズミを怖がらせることになるダイナは、本作では会話の中で言及されるのみだが、次作『鏡の国のアリス』では子猫とともに姿を見せる。「ダイナ」はリデル家の飼い猫につけられていた名前である。

      後年のキャロルの説明によれば、アリスの性格は可愛らしさ、優しさ、素直さ、おとなしさ、礼儀正しさ、そして好奇心によって特徴付けられている。いくぶん衒学的なところもあり、学校で習い覚えた知識や詩の暗誦をしばしば披露しようとするが、物語の中ではおおむね失敗に終わる。また一人二役を演じるといった空想癖もある。アリスはしばしばアリス・リデルがそのモデルであると言われるが、キャロル自身は「アリス」はいかなる現実の子供にも基づいていない、純然たる虚構であると何度か発言していた。

      ジョン・テニエルは、アリスを金色の長い髪を持つ少女として描いたが、このアリス像は黒髪・おかっぱ頭であったアリス・リデルとはまったく異なっている。この金髪のアリスについては、キャロルの推薦でメアリー・ヒルトン・バドコックという少女の写真を元にして描かれたとしばしば言われてきたが、キャロルが写真を購入したとされる日付がすでにテニエルが12点の挿絵を仕上げていたこと、またのちのキャロルの書簡で、テニエルがアリスにモデルを使わなかったと嘆いていることなどから、あまり信憑性はないと考えられる。

      テニエルの挿絵では、アリスはエプロンをつけた膝丈のドレス(エプロンドレス)を着ており、この姿はディズニーのアニメ映画をはじめとして後世の翻案や挿絵でもしばしば踏襲されている。この服装は次作『鏡の国のアリス』でもおおむね共通するが、次作の挿絵と比べるとエプロンのフリルがなく、ストッキングの縞も入っていない。また「アリスバンド」として知られる額のカチューシャが見られるのも次作においてである

    • 白ウサギ
      服を着て言葉を発しながらアリスの傍を横切り、結果的にアリスを不思議の国へ導くことになるウサギ。彼は公爵夫人のもとに急いでいるところであり、2章では扇子(この扇の効果でアリスは体が小さくなる)と手袋を落とし、第4章ではアリスを女中と間違えて使いにやったのち、部屋いっぱいに大きくなったアリスを何とかして追い出そうとする。そして、第8章では、ハートの王と女王とともに現われて、周囲に追従してまわり、11章および12章の裁判の場面では、布告役として姿を現すなど、比較的物語を通して姿を見せるキャラクターである。

      後年の解説では、キャロルは白ウサギについて、彼はアリスの対照(「分身」ではなく)として生み出されたキャラクターであり、アリスの「若さ」「大胆さ」「あふれる元気」「決意のすばやさ」に対して、「分別くささ」「臆病」「脆弱」「狐疑逡巡」をその特徴とし、「きっと震え声で話すだろう」と述べている。

      白ウサギのキャラクターは、リデル家のかかりつけの医者であったヘンリー・ウェントワース・アクランドがモデルであるとも言われている。なお、キャロルとアリス・リデルが遊んだオックスフォード大学クライスト・チャーチでは、ウサギを見かけることは珍しくなく、ウサギが穴に飛び込むような場面も驚くようなことではなかった

    • ネズミ
      第2章でアリスがつくった涙の池を泳いでくる鼠(ねずみ)。アリスの猫や犬の話を怖がって逃げ出すが、池を上がってから体を乾かすためと称してウィリアム征服王(イングランド王ウィリアム1世)に関する無味乾燥な話を披露し、その後、アリスに請われてなぜ猫を怖がるようになったかを示すための長い「尾話 (tale)」を始める(この部分は尻尾の形をしたカリグラムで書かれている)。

      この鼠はリデル家の家庭教師であったミス・プリケットを念頭に書いたものといわれている

    (出典:ウィキペディア)